ちばの深い歴史に迫る!!
南総里見八犬伝の舞台となった房総
千葉県の名前の由来にもなっている千葉氏の存在は、近隣の北条や武田のかげに隠れて忘れられがちですが、南北朝から戦国時代の約四百年間動乱の時代の千葉を治めていました。
この時代の房総が舞台となっているのが、曲亭馬琴が書いた江戸読本の代名詞『南総里見八犬伝』です。安房国里見家の姫・伏姫と神犬八房の因縁によって結ばれた八人の若者(八犬士)を主人公とする長編伝奇小説はあまりにも有名です。岩井駅前には伏姫と八房の銅像が建っているほか、館山市立博物館では八犬伝に関する展示がされています。(写真は曲亭馬琴肖像〔戯作六家撰 所収〕 館山市立博物館蔵)
幻の名工の作品が残る地
戦国武将の中で、よく名前があがる武将の一人、武田信玄。彼につかえた、真田昌幸の家臣の子が高松又八です。この人物は、徳川家御用達欄間彫刻師をつとめ、刻界の最高位にありました。江戸城の改修工事や、上野寛永寺の4代将軍・家綱や5代将軍・綱吉の廟、芝増上寺の6代将軍・家宣の霊廟に彫物を残したことで有名ですが、彼の作品のほとんどが、戦火や火災で焼失をしてしまいました。そのため、幻の名工と言われています。そんな幻の名工の作品を、千葉県行元寺では見ることができます。
また、千葉は江戸時代に日本地図を作ったことで有名な、伊能忠敬の出身地でもあります。千葉県香取市にある「伊能忠敬記念館」には、忠敬が作成した地図を始め、自筆の測量日記や測量器具等、重要文化財の数々が保存・展示されています。
他にも、江戸時代の豪農の母屋が残る、相島芸術文化村や県指定の天然記念物である、樹齢約600年の巨木、天寧寺の柏槙(びゃくしん)など歴史的な記念物が各所に存在しています。 このように、千葉には色々な歴史があり、先代の残した数々の作品や建築物などの遺産が残っています。 今度の休日は、ぜひ千葉で身近な歴史にふれてみてはいかがでしょうか?
行元寺 住職 市原淳田さん
葛飾北斎の代表作「神奈川沖浪裏」のルーツとされる彫刻を当寺に所蔵しています。「波を彫らせては日本一」といわれた彫刻師「波の伊八」こと初代・武志伊八朗信由の欄間彫刻「波に宝珠」です。三次元で表現されたくずれる横波の一瞬を表現した彫刻は、迫力に満ちており、その表現方法には一見の価値があります。
また、江戸時代の御用彫物師で江戸城や寛永寺の彫物を手がけた「幻の名工・高松又八」の作品もぜひご覧ください。江戸城や寛永寺・増上寺は火災・戦災等で消失したため、又八の作品で現存するのは、当寺だけといわれています。房総の歴史と文化を直にご覧ください。






