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おでかけニストの連載コラム

三つ星カフェの小さな幸福

喫茶茶会記で怠惰な脳に小さな一撃(四谷三丁目)

喫茶茶会記で怠惰な脳に小さな一撃(四谷三丁目)
路地裏の少し奥まった場所に、閃光のようなカフェのスピリットを持った場所があります。いつもの明るくて小綺麗なカフェが、今日は少し物足りなく感じられる…そんな不機嫌な日の特効薬、喫茶茶会記。ジャズの即興パフォーマンス、朗読、書道、狂言と能楽、アルゼンチンタンゴ。素晴らしい顔ぶれのイベントの数々は、茶会記ウェブサイトでスケジュールをチェック。

カフェとして、文化サロンとして

カフェとして、文化サロンとして
店内は3部構成。スリッパに履き替えたら、アンティーク家具の並ぶ仄暗いカフェ空間へ。カウンターには小林秀雄全集が並び、書架には雑誌や紅い薔薇やマヤコフスキーの詩集が無造作に陳列されています。カフェの奥に広がるのが喫茶茶会記の心臓部、ライブスペース。さらに奥にはライブ出演者のための控室&会議室があります。
仄暗い空間で本を読みながら、店主・福地史人さんが独特の所作で一杯ずつ淹れるコーヒーを飲む。それだけでも小さな刺激となるのは、この空間がサロン的性格を持ち、福地さんを介して客人同士のゆるやかな会話が始まるからです。
ジャズ喫茶マニアである福地さんは2002年からModalbeats茶会という会を主宰し、特定の場を持たずに多彩なジャンルの人々とカフェなどで歓談してきました。2007年、ジャズを軸としてひとつの場所に定着させた文化サロンがこの喫茶茶会記なのです。
「ですので私は、カフェ目的でお越しになったお客様に必ず問いかけたりします。いろいろと別のお客様を紹介したりもします。一人になりたくてお越しになるお客様には厳しいと思います」
しかし、自分もじつは独りになりたくて頑固な店主のいるジャズ喫茶に通う口なので、喫茶茶会記がハイタッチ的な雰囲気と誤解されるのは辛い…「そんな矛盾に満ちた毎日を営んでおります(笑)」と福地さん。礼節を重んじる含羞の人ゆえ、テーブルで読書するお客はそっとしておいてくれるのでご安心を。

コーヒー豆は函館の焙煎工房「美鈴」から

コーヒー豆は函館の焙煎工房「美鈴」から
コーヒーは福地さんの実家が函館に近いというご縁で、珈琲焙煎工房美鈴のコーヒー豆を使用。1932年に創業した、北海道で最も古い珈琲店のひとつです。
「プレミアムブレンドは、ブラジルアララとコロンビアスプレモテケンダマとキューバのETLの深い焙煎になります」
コーヒーのお供にオレオクッキーや、日よってはトラピストクッキーや誰かのお土産のおすそわけが付いてくることもあります。

トリオ・インプロビゼーションの夜

トリオ・インプロビゼーションの夜
ある休日の朝、そうだまた茶会記に行こうと思い立ってウェブサイトのスケジュールを確認すると、ちょうどジャズの即興セッションの日。【Trio Improvisation 竹田賢一(大正琴) 川島誠(alto sax) 吉本裕美子(guitar)】と記されています。急いで予約メールを送るとOKの返信。これが面白いライブで、大正琴が弾き出す音の振動に、皮膚も鼓膜も脳髄液も揺さぶられるような興奮を味わいました。
セッション後に出演者と気軽に言葉が交わせるのも茶会記の魅力のひとつ。今回のトリオを企画したギターの吉本裕美子さんに、即興の演奏終了のタイミングに関する素朴な疑問や、活動スタイルなどについてうかがうことができました。
ライブの感動もその瞬間を共有する人々も一期一会。その場所に居合わせなければ決して邂逅することのないもの。日常にあえて綻びを作り、予定調和の外に脱出したくなったら、喫茶茶会記に巻き込まれてみてください。
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グルメ
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喫茶茶会記

きっささかいき

住所 東京都新宿区大京町2-4
TEL 03-3351-7904

公共交通

地下鉄「四谷三丁目」駅より徒歩3分

時間

15時~

休み

無休

URL

http://gekkasha.modalbeats.com/

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