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おでかけニストの連載コラム

三つ星カフェの小さな幸福

珈琲と和菓子と日本酒のお店「喫茶 狐菴」(京都)

珈琲と和菓子と日本酒のお店「喫茶 狐菴」(京都)
喫茶去ならぬ喫茶狐、と亭主は微笑む。京都・大徳寺の北東の角から歩いて1分。珈琲と和菓子と日本酒を供する「狐菴」は2017年9月9月、狐雨の降る日にオープンした。「化かし化かされ、共に茶を楽しみましょう」。粋な言葉遊びが狐の耳のように見え隠れする、素晴らしい一軒。

京都・大徳寺そばの路地に建つ一軒家

京都・大徳寺そばの路地に建つ一軒家
新鮮なスタイルで和菓子と珈琲、あるいは和菓子と日本酒の組み合わせを楽しませてくれる喫茶 狐菴。元はごく普通の昭和の住宅だったとは思えない、風趣に富んだ店構えだ。
ガラスの引き戸を開けると楓材の長いカウンターに迎えられる。スタンディングが基本だが、腰かけを必要とする人にはさりげなく椅子が用意される。
「カウンターの中央に漆喰で白いラインを入れて、川に見立てました」と語るのは、高齢の男性が住んでいたという一階を、どこか茶室を思わせる空間に改装して狐菴と名づけた亭主、真秀さん。
白いラインを「此の世と彼の世、現世と幽世を隔てる川」とみなし、その川をはさんで亭主とお客さまが向かい合うという風雅な趣向だが、身構える必要はない。それは狐菴のそこかしこに潜む遊びのひとつであり、知っていても知らなくても充分に楽しめるのだ。

和菓子と珈琲、あるいは和菓子と日本酒

和菓子と珈琲、あるいは和菓子と日本酒
茶道の精神と喫茶文化、および新しい珈琲文化の融合をもくろむ狐菴。メニューの中心となるのは、京都の予約制の和菓子店(とても京都的だと思う)であつらえる季節ごとの繊細な和菓子である。それに合わせて、ご近所のスペシャルティコーヒーロースター「サーカスコーヒー」の豆を使ったコーヒーやラテ、木下酒造や城陽酒造をはじめとする京都の酒蔵の日本酒の数々を提案する。
詳細:CIRCUS COFFEE
桜吹雪が降りしきる午後、私がいただいたのは桜餅と、桜の花を浮かべた日本酒の美しい組み合わせ。京丹後市の木下酒造が京都産の酒米「祝」からつくった「玉川 純米吟醸 祝」、無濾過の生原酒である。
詳細:木下酒造
どのような組み合わせを楽しむかはお客さまの自由だが、話の糸口も兼ねて、亭主に訊ねてみるといい。和菓子の甘さや食感を軸にペアリングしたり、菓銘や景色からペアリングしたりと、その世界は言葉の魔法もちりばめながら詩情豊かにひろがっていく。
「大徳寺の門前町という場所柄、抹茶もご用意しております。皐盧庵茶舗の無農薬宇治茶“胡蝶”で、白日夢を見ていただければと」
この空間で亭主と言葉を交わしながら時を過ごしているうちに、自分が胡蝶になった夢をみたのか、それとも胡蝶が夢の中で自分になったのか、きっとあやふやな心地がしてくる。狐に化かされる、もしくは化かすのを楽しむつもりで、お気軽にどうぞ。

狐菴の由来

狐菴の由来
そもそも、なぜ狐というモティーフが選ばれたのだろうか? 真秀さんは「相国寺と大徳寺に伝わる狐にちなんでおります。宗旦狐と白蔵主ですね。千宗旦に化けて茶を点てた狐と、龍源院に伝わる襖絵の白狐にあやかりました」という。
かつて喫茶の名店「逃現郷」のスタッフとして活躍していた真秀さん。(逃現郷については拙著『京都・大阪・神戸の喫茶店』でもご紹介させていただいた) 確かな世界観をもつマスターとともに過ごした日々が、こんな豊かで魅力的な世界を生み出したのだろうか。
狐菴亭主は喫茶去(まあお茶でも、を意味する禅語)を「喫茶狐」とも「Kiss a Coffee」とも翻訳する。こういう遊びが限りなく想像力を刺激してくれるのだ。
「まずは一服。一期一会の好日のために」
キーワード :
スイーツ
女子
デート
グルメ
投稿者情報

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喫茶 狐菴

きっさ こあん

住所 京都府京都市北区紫野上門前町66

公共交通

京都市バス「大徳寺前」下車徒歩約7分

時間

15~21時

休み

月・火

URL

https://www.instagram.com/kiss.a.co/

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